2021/04/02 16:06

【根岸産業の如雨露(じょうろ)】

4月1日(木)~5月31日(月)まで店舗・オンラインにて販売


コロナ禍においてさまざまな生活様式の変化を実感しますが、植物などの自然をより身近に育てて楽しむ人が急増しました。そこで必要となる道具のひとつ、『如雨露』(じょうろ)についてクローズアップしてみましょう。


―日本で唯一の如雨露職人『根岸洋一』

3代目となる根岸洋一氏の営む『根岸産業』は東京都墨田区に工房を構え約55年、今では世界へと知名度を上げるほどの人気の職人です。

プロの盆栽家が愛用するほど使い勝手も良く、修理して最低でも30年は使える逸品なのです。

根岸産業の如雨露の特徴は名前の通り、雨の如く自然の恵みに近い散水が可能となっています。緻密に計算された竿の長さは水圧が一定になり、ハス口の先端には非常に細かい穴が200個ほど空いているため、きめの細かい柔らかな水が出てきます。繊細な苔なども傷めず、散水によって土が崩れることはありません。

また、盆栽にとって銅製の如雨露が最も適している材質と言われ、銅に含まれる“銅イオン”は雑菌・害虫発生を抑制し植物が傷みにくくなると言われています。銅には植物の成長には欠かせない元素が含まれており、ゆるやかな生育を助長させてくれるのです。

Photography by KENJI KAGAWA



―欲しくても手に入らない、人気の如雨露

盆栽に限らずガーデニング用に対応している英国型の如雨露も近年では人気が高まっており、特に45月は繁忙期で注文に製造が追いつかないほどになります。

もともと、盆栽家の要望でつくられたプロ仕様の如雨露を扱ってこられ、今では国内のみならず、フランス・イタリア・ドイツ・スイス・スペイン・ニューヨーク・台湾など世界各国の目利きのあるバイヤー達からの依頼も大きいと言います。日本の外に目を向けてみると“BONSAI”を愉しむ人々はSNSなどの普及も相まって増加し、根岸産業の如雨露は瞬く間に話題となりました。

今では、イタリアとスペインに弟子もいてヨーロッパでの修理依頼などは、その弟子が受けているそうです。



 異色のコラボで生まれる新製品

《根岸洋一×サルバトーレ・タランティーノ》

イタリア在住のサルバトーレ氏は盆栽好きが高じてTV番組“ニッポン行きたい人応援団”を通じて根岸洋一氏に如雨露つくりの技を譲り受けます。以降、4年にわたり共同開発された如雨露がミラノの見本市で「銅製タサ如雨露」の名で発表されました。

今までにない芸術性の高いデザインはイタリア人からの評価も得られました。

▼こちらの商品もRinでご覧いただけます。




 《根岸産業×日本ガイシ》

日本ガイシ()独自のセラミック技術をコアテクノロジーとし、エネルギー、エコロジー、エレクトロニクスの事業領域で、社会に求められる新しい価値を創造する企業です。

銅合金の中で最も優れた特徴を有するGMXという新たに開発された素材と根岸産業とのコラボでこれまでにない如雨露が生まれました。GMXとは簡単に説明すると、銅+ニッケル+錫(すず)が混ざった合金です。ニッケルは医療機器などにも使われることのある素材で、耐食性もさることながら抗菌性にも優れているため高価な金属となります。銅製と比べて経年劣化がなく、ぴかぴかの状態が保てるのも特徴であります。そのため、こちらの材質の如雨露は銅製の7倍ほどするそうです。


  

このように日本唯一の如雨露職人の進化はとどまることを知らず、概念に捉われない発想や、あらゆるものへの好奇心で、またファンを夢中にさせるものづくりをしていることに気づかされるのです。

ご家庭でも気軽に使える、人気の英国型如雨露0.5号も入荷しております!



《根岸産業ホームページはこちらから http://www.negishi-joro.co.jp/

Photography by KENJI KAGAWA


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